alfort's Blog

Linuxエンジニアのメモ

fedora のマシンセットアップ

古いMacbook Profedoraをインストール、セットアップした際のメモ。

fedoraのラップトップとして最低限使えるように行った作業をまとめてみた。

マシンと環境

Macbook Pro 2010 Late

Fedora 27(4.15.17-300.fc27.x86_64)

インストールメディアの作成

以下のURLからFedora Media Writerをダウンロードする。

https://getfedora.org/ja/workstation/

ダウンロードが完了し、Fedora Media Writerを開くと、 メディアに焼きつけるイメージ(どのデスクトップ環境を選ぶか)を選択する画面が表示される。

今回は型落ちマシンの再利用が目的なので、 デスクトップ環境には比較的軽量なデスクトップ環境であるlxdeを選択した。

選択後は、焼き付けるイメージのダウンロードが始まるので、 イメージを焼き付けるUSBメモリをPCに挿しておく。

問題なければ、Fedora Media Writerが自動でUSBメモリを認識して、書き込みを行ってくれる。

MacbookへのFedoraのインストール

インストールメディアの作成が完了したら、いよいよFedoraをインストールする。

インストールメディアを挿しインストールメディアのイメージから起動を行うだけだが、 何もしていないとUSBのインストールメディアよりも内蔵のHDD、SSDなどを優先して起動してしまい、 インストーラが起動できない。

このため、Mac系のマシン以外へFedoraのインストールを行う場合、 BIOSの設定からUSBを優先して起動するように変更しておく。

今回セットアップを行うMacbook Proの場合は、Optionキーを押しながら起動し、 Fedora Media Writer の右隣にあるBoot EFIというディスクを選択するとインストーラを起動することができる。

(今回試した環境では、Fedoraのアイコンが出ているFedora media writerからは 起動できず、その右隣にあるBoot EFIを選択した。)

起動後は、デスクトップ上に表示されているインストーラを起動する。

言語の設定、ファイルシステムの設定、rootパスワード、ユーザの作成などを済ませると、 ディスクへのインストールが開始する。

インストールが完了後、再起動をするとFedoraのインストールが完了する。

無線LANの設定

Fedoraインストール直後のMacbook Pro では無線LANのデバイスが認識されず、Wi-Fiによるインターネット接続ができなかった。

どうやら、Macbook Proに搭載された無線LANバイスFedoraがサポートしていないことが原因のようである。

このため、デバイスドライバをインストールして無線LANを利用可能にする。 参考にしたのは以下のGithubGistの情報。

https://gist.github.com/jamespamplin/7a803fd5be61d4f93e0c5dcdea3f99ee

以下のコマンドを打てば、Macbookに搭載されている無線LANデバイスドライバがインストールされ、 無線LANを利用することが可能になる。

su -c 'dnf install -y http://download1.rpmfusion.org/nonfree/fedora/rpmfusion-nonfree-release-$(rpm -E %fedora).noarch.rpm'
sudo dnf install -y akmods "kernel-devel-uname-r == $(uname -r)"
sudo dnf install -y broadcom-wl
sudo akmods
reobot

sshサーバの構築

sshサーバを立ち上げるためには/etc/ssh/sshd_configの設定を書き換える。

sshd_configで最低限設定しておく項目

項目 説明
Port 22 ssh接続のために使うポート番号
PermitRootLogin no rootユーザへのssh接続を許可
PasswordAuthentication yes パスワード認証による接続を許可

プライベートなネットワーク上で動かすことを前提にしたマシンなので、PasswordAuthenticationYesにしているが、セキュリティ的には許可しないようにしておくほうが良い。

sshdデーモンの起動

sudo systemctl start sshd.service
sudo systemctl status sshd.service

linuxbrew のインストール

macOSにおけるパッケージ管理システムといえばHomebrewがおなじみだが、このLinux版とも言えるLinuxbrewのインストールを行う。

パッケージ管理システムが備わっているLinuxでわざわざパッケージ管理システムをインストールするのはすごく面倒なのでは・・・と思われるが、以下のようなメリットがある。

  • システムのコマンドを置き換えることがないため、お試しでインストールしたり、すぐに元の状態に戻すことが可能

  • 同じコマンドであっても、比較的新しいバージョンのコマンドをインストール可能(CentOSのような保守的なディストリビューションでは重宝する)

  • pecoのようなLinuxリポジトリにはないようなものも取り揃っていて、リポジトリの追加のような作業は必要がないため、お手軽に好みの端末の環境を整えることが可能

Linuxbrew のインストールには、以下のコマンドをターミナルから打つだけで良い。

sh -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Linuxbrew/install/master/install.sh)"

また、システム上にRubyがすでにインストールされている場合、jsonあたりのモジュールがないというエラーが出てしまいうまく構築できなかった。

Linuxbrew自体はRubyによって書かれているようで、システム上にRubyがインストールされていればシステム上のRubyを、インストールされていなければLinuxbrewがRubyをインストールしてセットアップするようである。

もしうまく行かない場合には、一旦Rubyをアンインストールしてからコマンドを打ってみるとうまく行くかもしれない。

エディタのインストール、設定

エディタにはAtomを使う。(https://atom.io/)

インストールするだけならば、単にAtomの公式サイトからrpmをダウンロードしてくればよい。

しかしLinux版のAtomMacWindows版のAtomと異なり、Atom自体の自動アップデートに対応していないようである。

そこで、非公式な方法ではあるが以下のスクリプト~/.bashrcなどに書き込んでおくと、シェルを起動した際に更新がないかどうかを確認し、アップデートを行ってくれるようになる。 (参考: https://fedoraproject.org/wiki/Atom#Installation)

ATOM_INSTALLED_VERSION=$(rpm -qi atom | grep "Version" |  cut -d ':' -f 2 | cut -d ' ' -f 2)
ATOM_LATEST_VERSION=$(curl -sL "https://api.github.com/repos/atom/atom/releases/latest" | grep -E "https.*atom-amd64.tar.gz" | cut -d '"' -f 4 | cut -d '/' -f 8 | sed 's/v//g')

if [[ $ATOM_INSTALLED_VERSION < $ATOM_LATEST_VERSION ]]; then
  sudo dnf install -y https://github.com/atom/atom/releases/download/v${ATOM_LATEST_VERSION}/atom.x86_64.rpm
fi

キーボードの明るさの調整

Macbook Proのキーボードの明るさを調整できるようにする。

以下のURLにあるリポジトリを落としてきて、ビルドするとキーボードの明るさを自由に調整することができるようになる。

https://github.com/WhyNotHugo/kbdlight

インストールの手順は以下の通り。

git clone https://github.com/WhyNotHugo/kbdlight
cd kbdlight
make
sudo make install

以下のような感じで使えば良い。

set に与える値は0-255が使えるようである。

kbdlight -set 100 # キーボードバックライトの明るさを100にする
kbdlight max      # キーボードバックライトを最大にする
kbdlight off      # キーボードバックライトをオフにする

ディスプレイの明るさの調整

MacbookをはじめとするノートPC場合、ディスプレイの明るさはファンクションキーを押すことで調整が可能である。

Fedoraの場合、このキーがうまく動作しなかったので、ディスプレイの明るさを調節するにはどのようにすればよいのか調べた。

/sys/class/backlight/nv_backlight/brightnessにテキストファイルとして現在設定されている明るさが保存されている。

値を適当に書き換えて保存すると、自由に明るさを変えることができる。 sudo vi /sys/class/backlight/nv_backlight/brightness